国民を威嚇する自衛隊!これでいいのか!

 5月に沖縄県名護市辺野古沿岸への環境アセスメント事前調査に自衛隊が派遣された。これに対して、沖縄県の大学有志21人が安倍首相と及間防衛相に対して抗議声明を発表した。声明では、「自衛隊は日本や日本国民の安全の為に存在すべきであって、自衛隊が国民を抑え込む行動は、これからの日本に重大な禍根を残す暴挙である」と指摘した。発起人の一人である琉球大学の高良教授は「防衛相の大臣の言葉一つで自衛隊がポッと動いてしまい、思想の根拠が曖昧になってきている。自衛隊が何のためにあるかもう一度考えなければならない」と話した。

 自衛隊が勝手な動きを始めて嫌悪感と憎悪感を抱いていたが、さらに6月7日夕刊に陸上自衛隊の情報保全隊がイラクの自衛隊派遣反対の市民運動等の写真撮影を行い年金改悪反対、消費税増税反対など自衛隊の活動とは無関係な分野の情報まで集めていたことが書かれている。

 これに対して久間防衛相は7日の参院外交防衛委員会で「デモの状態、抗議行動の写真を撮ることは差し支えないと思う。撮っている場合もある」と述べ、写真撮影について「特定の誰かを狙い撃ちしたものではない。マスコミの取材の場合はよくて、自衛隊なら駄目だという法律の根拠はない」としゃーしゃーと言った。さらに「自衛隊の行動について賛成、反対の場合もある。情報収集をして分析をすることは決して悪いことではない」と強調し、自衛隊の活動とは無関係な分野の情報を集めていた点についても「公開の場に出かけて、事実として把握するだけの話し。踏み込んだということにならない」と述べた。

 久間は写真撮影について差し支えないと言ったが、写真撮影は国民の威嚇以外の何ものでもない

 話は変わるが、私は北九州市の環境首都宣言はいかさまだと思っている。北九州市が世界に誇る超大企業は毎日、ある工場建屋から黄色い煙を出している。大体、着色した煙で無毒のものはほとんどないだろう。1〜2年前に北九州市内にキラキラ光る粒子が舞った。北九州市の環境科学研究所はこの粒子が何であるか、調査できなかった。新聞によると結局、他の分析機関がグラファイトであることをつきとめた。この記事を見て、私は発生源は高炉を持つ製鉄所であろうと考えた。高炉には鉄鉱石とコークスと石灰が入っているので、高炉から出てくる溶銑にはカーボンが4%程度含まれている。溶銑が冷える過程でカーボンは飽和に達し、空気中にキラキラ光るグラファイトになって放出される。私はこの現象を韓国の製鉄所で見て、さらにこのグラファイトが目に入ったので病院に行ったことがある。北九州市の事例でも中学生だったかが、目に入って病院に行っている。このグラファイトは粒子も大きく、特に人体へ悪影響は少ないと考えれているが、問題なのは北九州市の対応。新聞記事では、発生源は製鉄所と考えられるので北九州市の十数社?だったかの製鉄所を調査中という。

 馬鹿やってんじゃね〜、と思った。電気炉からグラファイトが大量に出る訳ないだろ。だとしたら北九州市の高炉メーカーは2社しかない。どちらかだろう。結局、犯人が新聞で公開されたのか、否か、知らないが、うやむや。北九州市は某製鉄所を庇っているのではないか?疑われてもしようがないだろう。

 ある工場の煙突から出てくる煙を見ていたら、逆転層のためか、煙は全く上昇せずに100m程度離れたアパートを直撃している。この煙にはフェノールとかホルムアルデヒドとか含まれている。まあ、濃度は低いがアパートの住民は何も知らずに暮らしている。

 北九州の山の手に暮らしていたことがある。山の上なので一見空気が良さそうだが、近所の子供に喘息が多かった。北九州は海岸地帯なので、陸風と海風が吹く。日中は海岸沿いの工場群の煙が内陸方向に行くそれらの煙が山の手に当たっているのは、ちょっと注意していると分かる。大企業が出す煙突の煙も酷い。特定の煙突であるが、しばしば、黒い煙を出している。

 北九州市が工場の立ち入りや排水のチェックをやっているが、取るに足らない小さい工場のチェックを一生懸命やって、大企業には甘い対応。おかしいとしか、言いようがない。昔、国営の大企業には北九州市もお世話になるから遠慮しているのか。

 そこで私は、いかに環境首都というのが嘘っぱちか、写真に撮ってやろうと朝、出勤する人間がたくさんいる中でカメラを構えて写真を撮ったことがある。残念ながら、黄色い煙は肉眼では明確に見えても、写真にすると今一鮮明に写らなかった。

 この写真に撮ろうとした私の心境は何なのか。正に威嚇である。

 自衛隊がイラク派遣反対の写真を撮影したのも威嚇であろう。同じ威嚇であったとしても、その意味するところは全く異なる。片や力の無い一個人。片や武力を持つ国家権力。その国家権力が勝手に市民運動の写真を撮って威嚇することは、許されることではないし、この問題を放置しているマスコミや野党も出鱈目である。こういう全く筋の通らないことが、どうどうとまかり通る日本には愛想が尽きた

 いっそ日本も徴兵制にして北朝鮮みたいな国にするか。それを望んでいるんだろ、自民党は。あ、民主党もか。失礼。今、気が付いたが、戦前の日本は今の北朝鮮とほとんど同じじゃなかったのか?大政翼賛会で天皇陛下万歳を叫んで、全く同じじゃないか。

 内部からの極秘情報漏えいは防ぎきらないくせに、国民の税金を使って、国民を威嚇するとは何事か。こんな自衛隊なら潰した方がましである。そして、このような軍部の勝手な動きを批判しきらない日本国民が軍を保有するのは、百年早い馬鹿国民に凶器を持たせては、また世界に迷惑をかける原因になるのである。ああ、信じられない。情けない。

(2007年6月14日記)

 15日朝刊1面に“検定「集団自決強制削除 沖縄県議会が撤回要求 自民も賛成、可決へ”の記事。高校日本史の教科書検定で、沖縄戦での住民の集団自決をめぐる記述から「日本軍の強制が削除されたことについての検定意見の撤回を求める意見書可決についての記事である。

 文部科学省は「軍命があったと断定する確固たる根拠がない、といのが通説」と説明しているが、従軍慰安婦問題にしても、安部首相になって、この手の旧日本軍の悪事を擁護する動きが鮮明になった。そして、これまで内閣法制局が禁じてきた集団的自衛権も解釈の変更で可能化しようとしている安倍。今までにない非常に危険な人物である。この一連の動きを見ていると安倍が日本をどこに持って行こうとしているか、明確である。旧日本軍礼賛による軍国主義化と日本のアメリカへの完全属国化である。

TOPページに戻る